
DUENDEのこだわりとは part1
- 20年前から変わらないプロダクト -
DUENDEのモノづくりの礎
今思うと、僕自身過去に多くの商品開発を経験させてもらいました。
いくつかの販売先にむけ、その時代に売れるだろうと思う商品の開発をしました。ものすごく人気を得た商品もありましたが、今現在も続いている商品はひとつもありません。なぜなら、デザイナーでもない自分が二回、三回サンプルを作って「よし、こんな感じでいいだろう」と、世に送り出した商品だったからです。
その時代の人気の商品の値段をより安くしたものであったり、流行りに乗っかって作った商品は、その時代が終われば消えて当然なのです。
「プロフェッショナル」のデザイナーが、ひとつのデザインを完成させるためにトライ&エラーを繰り返して辿り着くプロダクトに、太刀打ちできるはずがありません。そのことを強く実感した製品開発がありました。
2004年。今から20年前に、DUENDEでWALL RACKが誕生しました。
開発は一筋縄ではいかず、4回、5回と棚の奥行きや天板のサイズなどを見直し、サンプルを作り直していました。

正直、こんなに何度もプロトタイプを作っても決まらない(=デザイナーが納得しない)ことは過去に経験がなく、これをさらに直して変わるのか… …? と思いながら頭を下げ、工場へサンプルの依頼をしていました。
しかし、最後の小さな修正を経た最終形のサンプルを見た時、その違いに正直びっくりしました。
最後の修正となった棚板の曲げカーブ。通常よりもタイトに描くそのカーブは、パイプのつぶれの恐れもありましたが、「どうしてもチャレンジしてみたい」というデザイナーの要望の修正を経て出来上がったプロトタイプでした。その些細な違いによってプロダクト全体の雰囲気やバランス、完成度に大きな違いを生み出していました。


「そうか、これがプロのデザイナーと、僕が専門としているエンジニアリングの違いなのか」膨大な知識、論理的にデザインを学び、数多くのプロダクトを実際に作り出してきたプロのデザイナーが思う「何か違う」「納得できない」を突き詰めてようやく完成に辿り着くプロダクト。
このWALL RACKの製品開発で体験したことこそが、DUENDEのその後のモノつくりの礎(いしずえ)となったと思います。


この製品は2004年にデザイン・設計されたもので、台湾の協力工場のもと、一度も仕様変更をすることなく作り続けて頂きました。
お世話になっていた工場の社長が他界され、オリジナル仕様の生産が困難となりましたため、20024年にWALLシリーズは廃盤と致しました。
DUENDE
ブランドマネージャー 酒井浩二

