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僕の側にはいつも SOLID STEEL TABLEがいる。

僕の側にはいつも SOLID STEEL TABLEがいる。

「欲しいけど欲しくない」

ものを選ぶとき、僕はよくこんな気持ちになります。

特に家具を買うときはひどいですね。なにせずっと使うものだから、絶対に失敗するわけにはいかない。それにもしかしたら、あとでもっといいものが見つかるかもしれない……。

だから「欲しいけど欲しくない」という訳の分からない状態に陥り、何も選べなくなるのです。

そんな自分ですが、最近、理想的なサイドテーブルに出会いました。
名前はSOLID STEEL TABLE。はじめて見たとき、「なんというか、不思議なプロダクトだな」と感じました。

最初に注目したのは天板です。フリーハンドで描いたような、ふわふわとしたフォルム。なんだか雲の形のようだと感じました。

次に注目したのは支柱の造形。天板とは打って変わって、まったく遊びのないソリッドな造り。どこか堅牢な建築物を思わせます。

つまり、天板と支柱のキャラクターが、まったく異なっているのです。普通に考えたらすんなりと馴染むわけがありません。でも、しっかりと調和している。うーん、これは奇妙でおもしろい。さっそく使ってみるとしましょう。


しばらく使ってみて分かったこと。このプロダクトは、少し変わったところがあるけど、基本的にはシンプルなサイドテーブルだということ。だからどんな部屋にもすんなり馴染んでくれます。

それでいて、常に一定の存在感を示してくれます。いったいなぜでしょうか? いろいろな要因が考えられますが、一番の理由はやはり「左右非対称の天板」ではないかと思います。

今もし自宅にいるなら、部屋にある家具やインテリアを観察してみてください。――普段はあまり意識しませんが、ほとんどの製品は左右対称につくられています。それらは整然とした美しさを放ちますが、ややもすると単調な印象になってしまいます。

そこにアシンメトリーな要素、つまりSOLID STEEL TABLEを加えることで、居住空間にリズムが生まれ……。なんだか小難しくなってしまいました。要はこのテーブルが、コーディネートのアクセントになるというわけです。


僕はSOLID STEEL TABLEを部屋のあちこちで使っています。あるときはコーヒーを載せる机として。またあるときは植物を日光浴させる机として。いろいろと活用しているけど、コーヒーテーブルとして使うケースが多いですね。

そういえば先日、ずっと欲しかったロッキングチェアを購入しました。かれこれ3年くらい悩みましたが、時間をかけただけあって、納得のいく買い物になりましたね。

最近はロッキングチェアでくつろぎながらネットショッピングに勤しんでいます(もちろんその側にはいつもSOLID STEEL TABLEがいます)。

そうして今日もまた「欲しいけど欲しくない」を繰り返してしています。たぶん僕はこれからも頭を悩ませつつ、ものを選んでいくのではないでしょうか。

――未来の僕がどうなってるかは分からないけど、ひとつだけ言えることがあります。それは、少なくともサイドテーブルに関しては、もう悩んでないであろうということです。

 

 

text & photograph 渡辺平日
日用品愛好家。古物商。大学を卒業後、インテリアショップに就職。仕事を通じて「もの」に対する知識や感性を養う。現在は雑貨やインテリアのレビュー、カフェやホテルの取材、プロダクトの開発など、多方面で活躍している。
スチール無垢素材の欠き込み

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