
ハンガーラックの役割

芦沢さんのデザインによる上下に収納可能なハンガーラック「DUE」開発時に、もともとはフレームも丸棒で構成し、スチールでジョイントすることを検討していました。


製品デザインとしては、正面から見た時にフレームは真っ直ぐではなく、やや内側に傾斜させることで、上段の左右には10センチの横棒が飛び出し、下段はフレームが斜めになっているので上の棒より飛び出しが6センチほどになり、そこに帽子やカバンなどを引っ掛けられるという使い勝手の良さも、クローゼットではなく部屋置きのハンガーとしての重要な要素です。

サイズもたっぷりと80センチの幅、やや小ぶりな60センチ幅の2タイプとしましたが、木部でフレームを作ると、背が高いので全体の強度が不十分だろうと考え、スチールの左右のフレーム、アッシュの丸棒をハンガー棒とするシンプルながら強度にも優れるハンガーラック。
横から見てもAラインが美しく、部屋の中でも収納ハンガーとして風景に馴染むデザインとなっています。

フレームは頑丈なスチール、しかもパイプの厚みを太く、敢えて重くすることで、製品の安定性を向上させることにしました。そのため、DUEは重さは9.1kgあります。
スチールパイプのフレームを上下で繋ぐのは、太いネジで接合、ねじ込んでしっかり固定することで脚部が取りつきます。

デザインのシンプルさを実現させるために、ハンガー棒を通してフレームに固定するのではなく、フレームのプレートを分割したハンガー棒で挟み込む方法を採用しました。

正面からみてもフレームは傾斜しているので、プレートにフレームの角度と等しい凹みをつけるプレス加工を施し、凹ませた部分だけを垂直になるようにしました。



これによって、フレーム外に飛び出したパーツ部分と、内側のハンガー部分にネジを仕込み、ねじ込んでフレームを挟み込んで本体が完成する仕様にし、外観はデザインを崩すことなくミニマルになっていると思います。

開発の経緯となった「子供服が着々と増えて置き場に困っている」の際の自宅の写真で、乱れた様子が見てとれると思います。

壁紙に直接背の高さをボールペンで書いたのも、よい想い出となりました。
ハンガーの役目としては、たくさん衣類を掛けても倒壊しない。というのは最重要課題でしたから、そのあたりは長男と自分で体を張りました。


私は全体重を掛け、上の棒にぶら下がっています。

スタイリングでは、スマートに見えるように衣類少な目ですが、実際の役目としては、上下ハンガーにパンパンに衣類を掛けることになると思いますが、その役割をしっかり果たすのがDUEハンガーです。

